薬だけに頼らない生き方を求めて。「心」と「体」から統合失調症を整えるアプローチ



 医療的な治療だけでなく、東洋的な知恵や毎日の食事からアプローチしたいという考えは、近年「ホリスティック(全体的)な健康」の観点からも非常に注目されています。

ただし、統合失調症は脳の機能に関する繊細な疾患ですので、**「現在の医療(投薬など)を否定するものではなく、それを土台から支えるための身体・精神づくり」**というスタンスで記事を構成しました。

読者が希望を持ちつつ、かつ安全に取り組めるようなバランスで執筆しています。


薬だけに頼らない生き方を求めて。「心」と「体」から統合失調症を整えるアプローチ

「薬を飲んでいるけれど、すっきりしない」 「副作用がつらい」 「もっと自分自身の力で、病気を良くしていきたい」

統合失調症と向き合う中で、そんなもどかしさを感じている方は少なくありません。もちろん、現代医療における投薬治療は、嵐のような急性期の症状を抑えるために不可欠な「命綱」です。しかし、その後の長い人生を穏やかに過ごすための「生活の質(QOL)」を上げるには、医療だけでは手が届かない部分があるのも事実です。

今回は、西洋医学とは異なる視点――**「仏教的なマインドセット(心の整え方)」「栄養療法(体の整え方)」**という2つのアプローチから、現状を打破するヒントを探ります。


【大前提】治療を「置き換える」のではなく「支える」

まず最初にお伝えしたいのは、これから紹介する方法は**「薬を止めるための方法」ではない**ということです。

脳内の神経伝達物質のバランスは、意志の力だけでコントロールできるものではありません。しかし、**「ストレスを受け流す心の土台」「脳の材料となる栄養状態」**を整えることで、薬の効きを良くしたり、再発のリスクを減らしたり、日々の不安を和らげることは十分に可能です。


1. 仏教的アプローチ:「苦しみ」との付き合い方を変える

仏教、特に「禅」や「マインドフルネス」の考え方は、統合失調症特有の「妄想」や「幻聴」、あるいは「漠然とした不安」との距離の取り方を教えてくれます。

① 「あるがまま」を受け入れる(受容)

統合失調症の辛さの一つは、「幻聴を消そう」「不安をなくそう」と必死に戦ってしまうことにあります。戦えば戦うほど、脳は興奮し、症状は強固になります。

仏教には**「諦める(あきらめる)」という言葉があります。これは「断念する」という意味ではなく、「明らめる(あきらかにする)」、つまり「今、自分には不安があるのだな」「幻聴が聞こえているのだな」と、事実をただ観察する**という姿勢です。

ポイント: 嫌な感覚が襲ってきたとき、それを追い払おうとするのではなく、「ああ、今、脳が少し誤作動しているな」と、他人事のように客観視する練習をします。これを「脱同一化(自分と症状を切り離す)」と呼びます。

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② 「今、ここ」に集中する(マインドフルネス)

過去の後悔や、未来への不安は、脳のエネルギーを激しく消耗させます。 仏教的な瞑想(数息観など)は、意識を「呼吸」や「足の裏の感覚」に向けさせることで、暴走しがちな思考を「今」に繋ぎ止めます。

  • 実践法: 1日5分、ただ呼吸の数を数える。雑念が浮かんだら、また「1」から数え直す。これだけで脳の休息になります。

③ 「諸行無常」を知る

どんなに辛い症状も、永遠には続きません。「この苦しみも、いつかは変化し、通り過ぎていく」という諸行無常の理(ことわり)を信じることは、絶望感から心を救う杖となります。


2. 食事アプローチ:脳は「食べたもの」でできている

「心」がソフトウェアなら、「脳」はハードウェアです。ハードウェアの調子が悪ければ、どんなに良い考え方をしてもバグが起きます。近年、**「腸脳相関(腸と脳は繋がっている)」「オーソモレキュラー(分子栄養学)」**の分野で、精神疾患と食事の関係が明らかになりつつあります。

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① 血糖値の乱高下を防ぐ(糖質制限の視点)

甘いお菓子や炭水化物を大量に食べると、血糖値が急上昇し、その後急降下します(機能性低血糖)。この乱高下の際に、脳内ではアドレナリンなどの興奮物質が分泌され、**「イライラ」「幻覚」「パニック」**を引き起こすトリガーになることがあります。

  • アクション:

    • ジュースや砂糖入りコーヒーを避ける。

    • 白米より玄米、パンよりご飯を選ぶ。

    • 食事の最初に野菜やタンパク質を食べる(ベジファースト)。

② 脳の炎症を抑える「オメガ3脂肪酸」

脳の60%は脂質でできています。悪い油(マーガリンやスナック菓子などの酸化した油)を摂ると、脳の神経細胞膜が硬くなり、情報の伝達がスムーズにいきません。 逆に、青魚やアマニ油に含まれる**「オメガ3脂肪酸(EPA/DHA)」**は、脳の炎症を抑え、精神状態を安定させる効果が多くの研究で示唆されています。

③ 神経伝達物質を作る「ビタミンB群」と「タンパク質」

ドーパミンやセロトニンといった心の安定に関わる物質を作るには、材料が必要です。

  • タンパク質: 肉、魚、卵、大豆製品。

  • ビタミンB群(特にナイアシン): 豚肉、レバー、カツオなど。 近年、ビタミンB群(特にナイアシン)の不足が統合失調症様の症状に関連しているという説もあり、これらを積極的に摂ることは理にかなっています。


まとめ:自分の「治癒力」を信じてあげること

統合失調症は「脳の病気」であると同時に、「生き方」や「生活習慣」を見直すきっかけでもあります。

  • 仏教的アプローチで、症状に対する「心の反応」を穏やかにする。

  • 食事アプローチで、症状を生み出しにくい「強い脳と体」を作る。

これらは即効性のある魔法ではありませんが、続けることで確実に**「自分自身をコントロールできている感覚」**を取り戻す助けになります。

まずは、「朝食のパンを卵と納豆ご飯に変えてみる」「不安な時に深呼吸を3回する」といった小さな一歩から始めてみませんか? あなたの心と体は、あなたが大切に扱えば、必ず応えてくれるはずです。

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