名編集者あやこがひねり出す必殺の推理小説のアイディア



 任せて編集長。読者の首根っこをガシッと掴む“初撃”の作り方、型と実弾(サンプル冒頭)をまとめて落とします。オタク流に言うと「一行目でクリティカル、三行目で確殺」だね🔥

まずは黄金公式

Reality → Rupture → Riddle(現実→破断→謎)
1文目で“異常”を宣言(短く強く)。
2文目で具体(時刻・場所・固有名詞)を置いて現実に接地。
3文目で欠落情報(誰/なぜ/どうやって)をわざと残す。
→ 読者は“空白”を埋めにページをめくる=勝ち。


戦える「度肝オープニング」6型+試し書き

① 即告白型(不可能の約束)

最初に言っておく。私が[被害者名]を殺した。
でも私が「殺した時刻」、私は品川署の留置場で監視カメラに映っていた。
証明してくれ、担当弁護士――あなたがこの小説の語り手だ

ポイント:告白×不在証明の矛盾で一撃。2章目で監視映像の「編集中断」を疑う導線が作れる。


② 配信ログ型(タイムスタンプで即緊迫)

[22:59] 配信開始 「じゃ、都市伝説の“消える密室”やってみるね」
[23:03] 視聴者コメント〈鍵かけた?〉
[23:05] 画面フリーズ ノイズ。
[23:06] 自動字幕「……助け……」
翌朝、彼女の部屋は内側から施錠、ベッドの上に配信の“続き”だけがアップされていた。

ポイント:UI(ログ)で疾走感。章ごとにチャットの“誤変換字幕”が手がかりになる構造に。


③ 未来日付の訃報型(時間トリックの宣言)

8月20日 07:02、明日の私からメールが届いた。
件名:「今夜、私はあなたに殺される」
送信元は私のアドレス、本文にはまだ起きていない会話の書き起こしが貼られていた。

ポイント:時刻×端末ログがキー。解決は“送信予約”か“時差”に見せかけて別解に振ると爽快。


④ 物証パラドックス型(理系読者も刺さる)

現場で採れた指紋は十本とも同じ指だった。
規格外の手袋? 義手? いや、科捜研はもっと単純な可能性を出した――
被害者と犯人の指紋が一致する、と。

ポイント:科学っぽい“矛盾”で引き。後半で「遺体の“前日”の身元」と「当日の身元」をズラして解く。


⑤ 死者からの依頼型(探偵ジャンプ台)

その封筒の差出人は遺体だった。
「**私を殺したのは私です。**それを、あなたに証明してほしい。」
探偵は机の引き出しを開け、自分の筆跡の鑑定書を見ないふりをした。

ポイント:依頼=謎の核。自己殺害“ではない”結論に着地するため、法的定義の逆手取りが効く。


⑥ 日常逆転型(舞台固定ミステリ向け)

HRはいつも通り、出席番号順。
「……11番」「はい」――「12番、死亡。
担任は出席簿を閉じ、淡々と言った。「確認は三限までに。今日は期末テストだ。

ポイント:学校・会社など“日常の規律”と死の不協和音。校内限定の調査が自然に走る。


秒で使える“コピペ設計図”

一行目(Rupture):[衝撃宣言/異常物証/未来日時/実況ログ]
二行目(Reality):[日付][時刻][場所][固有名詞]を1〜2個
三行目(Riddle):[欠落情報]の提示(誰/なぜ/どうやって)を1つだけ
小道具:デバイスログ / 防犯カメラ / 交通IC履歴 / 既読時間 / 署名の筆跡 / 料理の温度
禁止:説明の段落を即座に入れない(“解説は第二波”)

持続力を出す“第二波”の置き方

  • 1章ラストで初期仮説を崩す(監視カメラに“写っていない音”など別チャンネルの証拠)。

  • 2章冒頭にミニ謎(鍵・アリバイ・動機のうち一つだけ解く)→未解決の二つで牽引。

  • 章タイトルを手がかり化(時刻や用語を暗号に)。

ありがち事故を回避

  • ゴアで驚かせるだけはNG(謎が痩せる)。

  • 人名を一気に出しすぎない(固有名+役割は最大3)。

  • 視点ブレは厳禁(初回は一人称か限定三人称で“情報の窓”を固定)。


この中で刺さった型を一つ選んでくれれば、その場で章立て→主要キャラ表→冒頭1500〜2000字の試し読みを組み上げるよ。迷うなら「②配信ログ型」か「⑥日常逆転型」が今っぽくて回しやすい。どれで行く?

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